こんにちわ、演出助手の山本です。
本番初日からの怒涛の昼夜公演ラッシュを抜け、今日からはようやく夜だけの公演となり、俳優の集合は夕刻からと、休養充分な体勢で迎える事が出来ました。
さて本番に入ってからも毎回の公演後に宮沢さんからダメ出しがあるのですが、中でも印象に残ったダメ出しがありました。
「(本番になり)稽古通りに出来て、セリフのタイミングやトーンも合っているのだが、それでも違う、という事がある。その事を、俳優は考える必要がある」
これは宮沢さんのダメ出しをメモしたものなので、必ずしも正確な宮沢さんの言葉ではありませんが、このダメ出しに、メモしていた私もふと考えてしまいました。
単純に、本番になって観客の空気に合わせるとか、アドリブをまじえてやる、という事ではないはずです。「稽古通りにやる、とは、稽古通りにやる事ではない」という事でしょうか。
いやしかし、それは、実際にはどうすればいいのか。
簡単に答えが出るような物ではないように思えます。俳優の皆さんはそれでも、ダメ出しのあった次の舞台の上で表現していきます。考えながら、動きながら、セリフを言いながら、考えて、考えて、考え抜いて、表現をしていく……。
本日(24日)の中村さんと宮川さんと宮沢さんのアフタートークにて、中村さんは「ヒネミ病」なる病気(?)にかかっていると言っていました。宮沢さんの公演に出演すると、頭がこんがらがって何だかわからなくなる事があり、いろんな事を忘れてしまうという病気らしいのですが……。
「ヒネミ病」の原因の一端には、こうした簡単には答えの出ない演出に応える俳優の努力や奮闘があるのかもしれなないと、思った次第です。
さて、明日(25日)もアフタートークがありまして、出演者と宮沢さんのトークになります。お客さんも増えてきております。ぜひとも皆さんのご予約をお待ちしております。
http://hinemi.roa-polo.com/archives/13308#more-13308
(3月24日.山本)
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